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珠江デルタに融合する香港 【3】

中国株ブログ-

 ここで珠江デルタについて復習します。

珠江デルタとは、広東省の広州、深セン、珠海、仏山、江門、東莞、中山、恵州、肇慶の9市を指します。

大珠江デルタとは、珠江デルタに香港、マカオの2つの特別行政区を合わせた地域のことです。

汎珠江デルタとは、広東省・福建省・江西省・湖南省・広西チワン族自治区・海南省・四川省・貴州省・雲南省の9つの省・自治区に、香港とマカオの2つの特別行政区を加えた地域で構成されます。

 珠江デルタの最終形態は、汎珠江デルタでは終わらずに、ある大物地域をこのデルタに引っ張り込むことを狙っているのではないかと私は読んでいます。
 と、以前ブログに書きましたが、そのある大物地域とは“台湾”のことです。
 「珠江デルタ地区改革発展計画要綱(2008-2020年)」に次のように載っています。

 台湾との経済貿易提携水準を昇格させる。珠江デルタ地区の既存の台湾系企業を頼りに台湾との経済貿易提携をいっそう拡大し、提携分野を広げる。
〈中略〉
 広東東部地区が地理、人文が通じ合っている優位性を活かし、台湾との貿易を発展させて、台湾との経済貿易提携水準を昇格させる。
(2009年4月29日「東北サイト」)


 さらに2009年4月23日、香港と広東の会談において、台湾について次のように触れています。

 唐英年(ヘンリー・タン)政務長官は広州市で23日、広東省トップの汪洋書記と会談し、香港と広東の「協力枠組み協定」を年内にも締結することで合意した。中央政府が先に発表した「珠江デルタ地区改革発展規画綱要(2008~2020年)」を踏まえ、両地連携を加速させる上でのガイドラインと具体策を文書化する。
 唐長官は協定の内容について「協議中」として明らかにしなかったが、「全面的、具体的、実用的なものにしたい」と述べた。策定作業には中央政府の関連部門も加わるという。

■共同で台湾企業支援

 唐長官と汪書記はまた、珠江デルタに進出している台湾系企業の支援で香港と広東が協力することでも合意した。唐長官は「香港と台湾、広東の関係は相互補完性が強い。台湾企業は第2次産業を得意としているが、発展を続ける上でサービス業への需要が高まるはず」として、香港の優位性を生かせるとの認識を示した。  台湾企業が長江デルタ地域などへ流出するのを食い止め、より多くの投資を誘致することは珠江デルタの利益になる。香港が広東と連携し、金融業などの専門サービスで台湾企業を支援すれば、香港企業にとってのビジネスチャンスも生まれる。中台関係の変化に伴い香港と台湾の関係は急速に改善しており、今後は珠江デルタを舞台とした香港、台湾、広東の三地連携が深まることも予想される。
(2009年4月25日「NNA.ASIA」)


 この記事のポイントは2つあります。
 第1に「今後は珠江デルタを舞台とした香港、台湾、広東の三地連携が深まることも予想される」です。これが私が、汎珠江デルタが台湾を引き込み、さらに進化したデルタになるのではないかと、指摘していた所以です。
 第2に「台湾企業が長江デルタ地域などへ流出するのを食い止め、より多くの投資を誘致することは珠江デルタの利益になる」です。出ました!!ライバル長江デルタの登場です。
 そこで、台湾企業が長江デルタ地域などへ流出するのを食い止め、より多くの投資を誘致するために「香港が広東と連携し、金融業などの専門サービスで台湾企業を支援」となるのです。この具体的な動きの一つが、2009年4月8日の香港証券取引所と深セン証券取引所の「緊密協力協議」の合意なのではないでしょうか。
 さら次のような深セン証券取引所に中国版ナスダックである「創業版」を開設する動きも、より多くの台湾企業を誘致することを視野に入れた動きと、考えられるのではないでしょうか。

 深セン証券取引所に来月、中国版ナスダックが登場する。10年越しの構想がようやく実現、中国本土の中小企業の資金調達手段の一つとして期待される。ただし、成長企業市場(GEM)を抱える香港取引所(HKEX)にとっては、競合関係となり、市場改革を迫られる可能性もある。
 中国証券監督管理委員会(証監会)は3月31日、中国版ナスダックとも言える新興企業向け市場「創業版」を来月1日に深セン証券取引所に開設すると発表した。成長途上、または創業段階にある企業を主な対象とみており、成長性の高いベンチャー企業などの創業熱を高めると期待されている。これまで銀行融資に偏り、資金調達費用がかさんでいた本土の中小企業にとっては、資金調達ルートの多様化につながるため、資金不足という古くて新しい問題の解消に資するとの声もある。
 1日付信報によると、上場するためには◇経営実績3年以上◇純資産が2,000万人民元(約2億8,600万円)以上◇発行済み株式総額が3,000万元以上――の条件以外に、「過去2年の純利益が合計1,000万元以上で、2年連続増益」または「売上高5,000万元、純利益500万元以上で、過去2年の増収率が30%以上」のどちらかを満たす必要がある。 証監会は最初の上場企業や時期などについて具体的に言及していない。ただし、業界関係者は、新規株式公開(IPO)の審査には2~3カ月の時間を要するため、上場第1号は8月前後で、最初は10社ほどが上場すると予想している。
■10年越しの構想実現 中国の創業版構想は、古くは1980年代にさかのぼる。ハイテク産業育成のためにと1984年、構想が初めて浮上したが、当時は改革開放政策が始まったばかりで、金融システムも未成熟だったため足踏み。90年代半ばには専門家 が米国を視察するなどし、98年に国務院(中央政府)が財政部や中国人民銀行(中央銀行)、証監会などと専門小組を編成し、新たな証券市場の開設準備に着手した。
 その後、世界各地の新興企業向け市場の成功例、失敗例などの動向をみながら研究が進んだ中、2004年に深セン証取に「中小企業版」が登場した。中国本土のある投資ファンド関係者は、創業版と中小企業版の機能重複を指摘しており、資金調達ルートとして企業の需要を分け合うのではと冷めた見方がある。しかし一方で、モルガン・スタンレーの中国事業幹部は「中国証券市場の重要な一歩。中小民間企業の発展に向けた資金不足解消の一助となる」と高く位置づけている。
■GEMには脅威か 中国版ナスダックが、HKEXのGEMに与える影響については、香港地場系の泓福証券研究部主管、トウ聲興氏は「香港の競争力をそぐ。政府や関係機関は国際金融センターとして対応策を考える必要がある」と警告、GEMの脅威になるとの厳しい見方を示している。 GEM上場企業は3月末時点で174社。時価総額は458億1,100万HKドル(約5,800億円)とメーンボードのわずか0.45%だ。取引額も少なく、好業績を上げる企業はメーンボードへと上場先を移す動きも続いている。
(2009年4月2日「NNA.ASIA」)

 「創業板」上場を推進 『新規株式公開(IPO)と創業板(新興企業向け市場)上場暫定管理規則』が公布され、5月1日より正式に施行される。中小企業の社会価値と経済地位を社会全体に広めるため、創業板の資本市場の新たなチャンスに中小企業を引き入れ、広東の多層的な資本市場の構築を進める。これが今回のフォーラムの主旨と目的である。
(2009年4月27日「チャイナネット」)


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