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この記事間違っていると思います

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 2009年4月27日付「 FujiSankei Business i./Bloomberg GLOBAL FINANCE」が「【上海摩天楼】『国際金融センター』条例承認 人民元改革で香港に挑戦状」と題し次のように報じました。
 「上海の国際金融センター化にとって最大のネックは、国境を越える資本の自由な移動が原則である通貨の国際化、すなわち兌換性の高いハードカレンシーの存在と自由な為替相場だ。
 香港ドルは英国時代からハードカレンシーの地位と、1米ドルに約7.8香港ドルでペッグ(連動)する国際金融制度を確立している。これに対し中国は8日の国務院常務会議で、上海など国内5都市に限って貿易代金決済に『人民元建て』を試験導入する方針を決めた。
 将来的な人民元のハードカレンシー化の第一歩と受け止められている。金融危機で力を弱めたドルやユーロに対抗し、世界の基軸通貨の一角に加わる戦略も視野に入れており、中国人民銀行(中央銀行)が管理する人民元“官製相場”にも変化が期待される。
 上海の挑戦を受けて立つ香港の曽蔭権(ドナルド・ツァン)行政長官は、『香港はアジアで最も優れた重要な金融センターとしての地位を必ず維持し、そのため不断の努力を続ける』と述べた。ただ、貿易代金の人民元建て試験導入の都市から、香港が外されたことは象徴的で、中国政府が国際金融センター育成へ旗幟(きし)を鮮明にした上海の追い上げを切り抜けられるのか、香港の焦りは強まるばかりだ」
 以上、上海VS香港的な記事なんですが、この記事間違っている箇所があると思います。
 それは次の箇所です。
 「ただ、貿易代金の人民元建て試験導入の都市から、香港が外されたことは象徴的で、中国政府が国際金融センター育成へ旗幟(きし)を鮮明にした上海の追い上げを切り抜けられるのか、香港の焦りは強まるばかりだ」
 この「貿易代金の人民元建て試験導入の都市から、香港が外され」という箇所が間違っていると思います。
 なぜなら、香港が試験導入都市から外れたら、試験そのものが成り立たなくなってしまうからなのです。
 少しややこしいのですが、この試験導入とは、上海市と広東省の広州市、深セン市、珠海市、東莞市の5市で、対外貿易での人民元建て決済を試験的にスタートすることです(2009年4月8日、国務院の常務会議決定)。そして、実はこの対外貿易の“対外”つまり貿易の相手が香港なのです。
 2009年4月10日付「NNA.ASIA」が、わかりやすく次のように報じています。
 「国務院(中央政府)は8日、香港との貿易で人民元建て決済ができる都市を上海、広州、深セン、東莞、珠海の5都市とすると正式に発表した。香港の曽蔭権(ドナルド・ツァン)行政長官は『人民元の決済センターとなり、国際金融ハブの地位を確固たるものにできる』と決定を歓迎。実施の詳細は未定だが、外資系企業にも同時に解禁されるとみる消息筋もある」
 つまり、「貿易代金の人民元建て試験導入都市」とは、「香港との貿易で人民元建て決済ができる都市」と言い替えることができるのです。
 そうすると、2009年4月27日付「 FujiSankei Business i./Bloomberg GLOBAL FINANCE」の記事の「貿易代金の人民元建て試験導入の都市から、香港が外され~香港の焦りは強まるばかりだ」という箇所を私が間違っていると思っていることをご理解いただけるのではないでしょうか。
 さて、この試験導入に関して温家宝首相のインタビューを、4月11日付「新華社」が次のように報じています。
 「一連の東アジア首脳会議に出席するためタイのパタヤ入りしていた中国の温家宝首相は11日、宿舎のホテルで香港マカオ記者に国内経済情勢を説明し、質問に答えた。発言内容次の通り。
〈中略〉
▽(国境を越える取引の人民元建て決済実験について)最近、中央政府は上海と広東の広州、深セン(土+川)、東莞、珠海の4都市について国境を越える取引の人民元建て決済実験の実施を決定した。この実験は香港とマカオの両特区を含め、海外では初めに東南アジア諸国連合(ASEAN)との間で行う。実験プランの規範文書は比較的短時間に発表できるだろう。国境を越える取引の人民元建て決済実験は香港の貿易の発展を促し、珠江デルタ地区と本土に進出しているものも含め香港企業は為替リスクを回避でき、香港の金融業を一段と活発にし、香港の国際金融センターとしての地位を高めることになるだろう」
 よって以前のブログレポートでも述べた通り、試験導入は香港にとってメリットがあることなのです。

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